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知られていない介護保険での個別リハビリ
『介護保険で個別のリハビリが受けれるなんて、知らなかったです』
私が、訪問看護ステーションからの訪問リハビリに携わっている際に、よく上記のような言葉をご利用者様・ご家族様から聞きました。
2006年に国は、医療保険を使ってリハビリを受けられる日数を制限したため、病院から退院してリハビリを受けたくても受けられない人が増え、『リハビリ難民』という言葉も生まれました。
確かに、医療保険を使うリハビリは日数の制限が設けられましたが、介護保険を使って受けられるリハビリ(個別)があるのです。
※ 個別リハビリとは、リハビリの国家資格である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がご利用者に対して、個別(マンツーマン)に対応するリハビリのことを指しています。
このページでは、介護保険で受けられる個別のリハビリについて、紹介していきたいと思います。
介護保険で受けられる個別リハビリの種類
介護保険で受けられる個別リハビリには、いくつかの種類があります。
- 訪問リハビリテーション
- 訪問看護ステーション
- 通所リハビリテーション
以降の章では、それぞれのサービスの特徴について、説明していきます。
訪問リハビリテーションとはどんなサービス?
訪問リハビリテーションとは、病院・診療所・介護老人保健施設の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がご利用者の自宅を訪問し、個別(マンツーマン)のリハビリテーションを提供するサービスです。
例えば、『ベッドから起き上がることができない』という困りごとに対して、体の状況に合わせた起き上がり方法を指導してもらい練習をする、介護用ベッドのレンタルの提案などのサービスを受けることができます。
訪問看護ステーションとはどんなサービス?
訪問看護ステーションには、その全てではありませんが、リハビリの国家資格である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が所属している場合があります。
そのような場合、訪問看護業務の一環とはなりますが、看護職員の代わりに理学療法士などが利用者の自宅を訪問し、個別のリハビリテーションを実施することができます。
・自宅で困っている動作に対して、リハビリの専門家の指導を受けて練習することができる。
訪問リハビリテーションと同様に、上記のようなメリットがあります。それに加えて、看護師の定期的な訪問も義務付けられており、以下のようなメリットもあります。
・体調、医療面に不安がある方でも、安心してリハビリをすることができる。
通所リハビリテーション(デイケア)とはどんなサービス?
通所リハビリテーション(デイケア)とは、病院、診療所等に併設された施設に通い、リハビリの国家資格である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による「身体機能にアプローチする機能的なリハビリ」や「トイレや入浴などの日常生活場面を想定した動作練習」などが受けられるサービスです。
リハビリテーションが主な介護保険の通所系サービスで、主治医の指示が必要となってきます。
身体の状態に応じて、個別もしくは集団での訓練になるため、ご利用の際には、どのような形でリハビリを受けることができるか、確認することをお薦めします。
・利用時間が短時間から長時間まで選ぶことができる。
食事・入浴などのサービスも受けることが可能で、介護する家族の負担軽減にもつながります。